こんばんは、京大空手道部副監督の阿部洋太郎です。大阪市内の自宅でこの記事を書いています。今日は土曜練に行ってきました。新入生は定着組中心に男子8名・女子7名の計15名。何回も来てくれている人は見る度に上達しているのが分かって嬉しくなります。指導は主将の宮崎。上回生指導の時間を多めに取り、基本技中心のメニュー+連続技+残り30秒想定の組手 と盛りだくさんのメニューでした。あなたは誰かを指導する機会、ありますか?
10項目の取組み度合調査
さて、先日読んだ「身体の使い方、鍛え方」(谷口道哉著)に刺激されて、部員に以下のアンケートを取りました。(思いつきで行動する先輩にいつも付き合ってくれる後輩達に感謝です)
フィジカル:筋力、持久力、柔軟性
スキル:バネ、連動、研究開発
メンタル:目的意識、戦略、戦術
休息・ケア
の10項目に対して、0:知らない、1:向上する方法を知っている、2:取り組んだことがある、3:毎週取り組んでいる で解答。
2~4回生に回答してもらった結果は次のようになりました。(平均値)
フィジカル:
筋力 2.1
持久力 1.9
柔軟性 1.9
スキル:
バネ 0.6
連動 1.7
研究開発 2.4
メンタル:
目的意識 2.5
戦略 2.4
戦術 2.4
休息・ケア 2.1
フィジカル系メニューの点数が低いことが監督からの”お小言”の原因となりました。「部員に悪いことしたなー」とちょっと罪悪感を覚えました(笑) ただ、「Bad NewsはGood News」です。現状を把握でき、いろいろと話すきっかけになったので、実施して良かったと思います。アンケート結果については、説明が拙かったのと採点基準の曖昧さがあるので正確さはそれほど高くはないです。1カ月で一通り説明して、どれくらい上がるか確認しようと思います。
身体の連動
で、練習後は「戦略」について話そうと思っていたのですが、点数の低かった「連動」にテーマを変えました。どのスポーツでも共通していますが、競技パフォーマンスの質は「全身を使えているかどうか」に大きく影響をうけます。手だけの突きや足だけ動かす蹴りでは威力は出ません。だから、まず足で地面を蹴って、その動きを身体の回転につなげて、手先・足先に伝えていく。
これは試合中でも一緒です。特にポイント制の空手では手だけ・足だけの技はポイントに取ってくれません。プレッシャーがかかったり態勢が崩れると全身を使った技を出すのが難しくなりますが、それが出来るかどうかで試合結果は変わります。また、試合中は大きな動きをすると読まれたりスキが出来たりします。だから出来るだけ小さく動けた方が有利です。ただ、小さく小さくやろうとすると、どうしても身体の使い方が分かりにくくなる。だからコツとしては最初に大きな動きで身体の動かし方を確認して、それから小さくしていく、と伝えました。
毎日取り組んでいるはずなのに・・・?
アンケート結果で謎だったのが「柔軟性 1.9」。毎回練習の最初はストレッチから始まります。当然「3」になると思ってたんですが何故か1.9。求めているレベルが高いのかもしれません。この辺も話を聞きながら現状把握を進めたいです。
今回アンケートを取ってみて、自分の認識と後輩達が感じてることには結構ギャップがあるんだろうなと感じました。一方的で的外れな指導にならないように気をつけたいです。
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