自分に合った勉強法の選び方

 初対面で「京大卒」と見破られたことがない阿部洋太郎です、こんばんわー。さて、京大出てると気づかれた時に「どうやったら勉強できるの?」と質問されることがよくあります。そういう時は頑張って説明するんですが「何か伝わらんなー」ともどかしい感覚を味わうことが結構ありました。

「教えてもらった勉強法を試してみたけど、上手くいかなかった」
「なかなか成果が出ないけど、いつ見切りをつけたらいいか迷う」
「勉強法が多すぎて、どれがいいのか分からない」

って思ったことはありませんか? 

 私自身も「誰にでもできる勉強のコツ」を伝えたいと思っていたんですが、先日”大事なポイント”を見落としていたことに気づきました。

人は一人一人全員違う

 人によって持って生まれた能力も育った環境も違うので、ある人にとってはベストの勉強法だったとしても、他の人が試した時に同じ成果が出るとは限らない。一番いい勉強法は「人によって違う」。だからベストの勉強法を伝えようとするのではなく、どうやったら自分に合った勉強法が見つかるかを伝える方が役に立つなーと気づきました。

「じゃあ、どうやったら見つかるん?」

 人は一人一人全員違いますが、ある程度の共通点もあります。タイプ分けを使うとゼロから探すよりは「自分に合った方法」を見つけやすくなります。

 ということで、今日は3つの方法を紹介します。
一つ目はVAK理論。「人間には得意な感覚がある」というNLPの理論です。
二つ目はMBTI。ユングの心理学を元にしています。
三つ目は「学習の4段階」。学習段階によって最適な学習方法は変わる、という理論です。

1. VAK理論

 まずはVAK理論から。右利き・左利きがあるように、感覚にも得意不得意がある、という心理学の理論(VAK理論)をご紹介します。

視覚(Visual):イメージ、全体像、見える化
聴覚(Audio):理論、裏づけ、話を聞きたい
身体感覚(Kinesthetic):やってみる、雰囲気・感覚を掴めた
この3つの感覚は、人によって得意・不得意があります。

 例えば、服を選ぶときに「ちょっとサイズがキツイけど、見た目重視で選ぶ(視覚)」「店員さんの評価で選ぶ(聴覚)」「着心地が悪いと買わない(身体感覚)」というように、選択するポイントは人によって違います。

 勉強する時も、自分の”利き感覚”を使った方が成果は出やすくなります。それぞれの「感覚」に合った勉強法は以下の感じです。

[視覚優位] 全体像を描く、絵を描く、表を作る
図や表を作って「見える化」する。

[聴覚優位] 理論や筋道を教えてもらう。
音読、録音して聞く。

[身体感覚優位] 問題を解いてみる。
書いて覚える。

 私は身体感覚優位なので「やってみる」がないと全然進みません。勉強法も「問題を解く、書いて覚える」がメインでした。勉強法を調べる時に「視覚・聴覚・身体感覚のどれを使う方法か?」をチェックすると、その方法が自分に向いているかどうかが判断しやすくなります。

どういう順番で視覚・聴覚・身体感覚を使うかも重要です。

 習い事をするときに「お手本を見て(視覚)から、やってみて(身体感覚)、詳しく説明を聞く(聴覚)」というやり方がいいという方もいれば、「まず説明を聞きたい(聴覚)」という方もいます。で、自分が好きな”順番”だとスムーズにできますが、自分に合っていない”順番”だとフラストレーションが溜まります。例えば「まずはやってみたい!」という方が、長々と説明を聞かされるとイライラしますし、「まずお手本を見たい」という方が「いきなりやらされる」とすごくストレスになります。

 大事なのは、自分がやりやすい順番を知ること。

 服を買うときに、「服を当てて鏡を見る(視覚)」⇒「ブランドや評判を調べる(聴覚)」⇒「触ってみる(身体感覚)」という順番で選んでいるのか。それとも「ブランドや評判を調べる(聴覚)」⇒「服を当てて鏡を見る(視覚)」という順番で選んでいるのか。

 習い事をする時に、まずお手本を見たいのか、それともまずはやってみたいのか。説明してもらってからやりたいのか、やってみてから説明して欲しいのか。

 「自分が得意なこと、これまで成果が出ていること、上手くいっていること」で、自分がどういう順番で視覚・聴覚・身体感覚を使っているかをまず調べる。それが分かると、勉強も同じ順番でやれば上手くいきます。例えば、スポーツが得意で「見本を見る(視覚)→説明を聞く(聴覚)→やってみる(身体感覚)」というやり方をしているのなら、勉強でも「視覚→聴覚→身体感覚」の順に使う。図表や写真を見てイメージを作ってから、理論を確認し、実際に問題を解いてみると上手くいきます。「おいしい料理屋さんを見つけるのが得意」で、その時に「人の評判(聴覚)→直感(身体感覚)」で決めているなら、まず教科書を読んでから問題を解いてみる、というように「聴覚→身体感覚」の順に使う。

 まずは「自分が得意なこと」をどういう風にやっているかを確認してみてください。

2. MBTI

 感覚にも得意・不得意があるように、実は思考パターンにも得意・不得意がある、というのが2つ目のMBTIです。ユングのタイプ論を基にしたMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)性格診断で、正確な診断にはMBTI認定ユーザー資格保有者の方にしてもらう必要があります。ただ、「そういうモノがある」と知っているだけでも役に立ちますので、思考パターンにどんな特徴があるかを紹介します。

(1) EI指標(E 外向/I 内向)どこにエネルギーを向けるか?
外向:話しながら考えをまとめていく。座って聞く授業が苦手。
内向:自分の中で考えをまとめていく。ディスカッションだと一歩遅れる。
 話しながら考えたいか、考えてから話したいかは「外向/内向」の違いから出てきます。外向の方は黙って授業を聞くよりも話しながらのほうが考えをまとめやすく勉強が進みやすいです。一方、内向の方は「考える時間」を取るのが重要になります。

(2) SN指標(S 感覚/N 直観)どのように情報を取り入れることを好むか?
感覚:事実・現実に沿いたい。決められたことは守りたい。
直観:枠から外れたい。
 感覚の方は、「筋道を立てて考える・逆算してきっちり計画を立てる」と上手くいきます。一方、直観の方は「遊び」が要ります。勉強内容が“現実”にどのようにつながっているのか想像していくのも、直観タイプの方には有用です。

(3) TF指標(T 思考/F 感情)どのように結論を導くことを好むか?
思考:客観的に判断する。感情と発言は別。
感情:想い・気持ちで判断する。感情が発言に乗る。
 例えば、ここ一番のチャンスでチームのエースを起用するか、一番打率の高い選手を選ぶか、みたいな感じです。思考タイプの方は「勉強する目的、メリット/デメリット」が明確なら動けます。感情タイプは「雰囲気作り」。困難な目標でも気持ちで挑む、みたいな空気を作っていくと上手くいきます。

(4) JP指標(J 判断/P 知覚)どのように外界と接することを好むか?
判断的態度:結論=結論。一度決めたことは決定事項。
知覚的態度:結論=暫定。さらに良い結論があれば変更していく。
 「晩御飯カレーにする?」「うん」「あ、でもやっぱりラーメンにしよう!」と言われたときに、「もうカレーの口になってる怒」となるのが「結論=結論」タイプです。「結論=暫定」タイプは、ラーメンが食べたくなったら抵抗なく変更します。私は知覚タイプで奥様は判断タイプなので、我が家では食事の時によく「えー!怒」ってなります(笑) 判断タイプは「決めた通りにやっていく」。知覚タイプは柔軟な計画を組むと上手くいきます。

 人から「勉強法」を聞いて試してみて、何かしっくりこない時は「思考パターンの違い」に原因がある可能性があります。「何か違う」と感じた時は、上記の「思考パターン」に当てはまるかチェックしてみてください!

3. 学習の4段階

 3つ目は「学習の4段階」。「習得度合い」によって必要な方法が変わってくる、という内容です。上手くいくやり方が見つかって続けていたのに気づいたら成長が止まっていた、という経験はありませんか?

 さて、学習の4段階はNLP(神経言語プログラミング)の理論で、「どんな物事でも、習得するまでに次の4段階を通る」というものです。
(1) 無意識的無能:知らない、できない。
(2) 意識的無能:やり方は知っているが、できない。
(3) 意識的有能:意識してやるとできる。
(4) 無意識的有能:無意識でもできる。

例えば、カレーを作るときは
(1) カレーが何なのか知らない。当然作れない。(無意識的無能)
(2) カレーを食べたことがあるが、作れない。(意識的無能)
(3) レシピを見ながらなら作れる。(意識的有能)
(4) 何も見ずに作れる。(無意識的有能)
という段階を通ってカレーを作れるようになります。

 試験勉強でも、
(1) 何の試験か分からない。当然問題は解けない。(無意識的無能)
(2)「知ってる」んだけど、試験を受けてみると解けない。(意識的無能)
(3) 教科書などを確認しながら時間をかけて考えていくと解ける。(意識的有能)
(4) 何も見ずに解ける(無意識的有能)
という段階を踏んで習得していきます。(1)(2)だと問題は解けませんし、(3)だと時間がなくなったりプレッシャーで度忘れしたりします。だから、試験までに(4)無意識でもできる 状態にしておくのが大事になります。

 で、(4)まで行くときに、各段階でやることは異なります。
(1)では「ゴールイメージ、教えてもらう」。闇雲にやっても答えは見つかりません。
(2)では「試行錯誤、カスタマイズ」。教えてもらうだけだと、自分でやった時にできないことがあります。
(3)では「反復、暗記」。ここのステップを踏まないと「できる」のに試験で解けない、という現象が起きる可能性があります。

不器用タイプと器用貧乏タイプ

 ところで「不器用タイプ」「器用貧乏タイプ」という話をしたことはないですか? 新しいことがなかなか身につかない不器用タイプ、最初はすっとできるようになるけど長続きせずに伸び悩む器用貧乏タイプ。コレ、実は能力や才能の違いではなくやり方の違いです。「学習は反復!」と思い込んでいると、ゴールイメージやカスタマイズができずに「不器用タイプ」になる。逆にカスタマイズして「できた!」で満足してしまうと無意識的有能まで行かず「器用貧乏」で終わる。学習の4段階を知っていたら、器用で有能になれます。

 各段階に合わせて、「ゴールを教えてもらう → 自分で一通りできるようにする → 反復」というようにやり方を変えていくと、効率的に勉強できます。逆に「伸び悩んでいる時」は、段階に合っていない努力をしている可能性が高いです。上手くいっていないときは、「自分のいる“段階”と自分が今やっている”やり方”が合っているか」をチェックしてみてください!

「自分と人とは違う」という前提で「自分の方法」を見つける

 VAK(利き感覚)・MBTI(利き思考)・学習の4段階(習熟度)という視点があると、教えてくれている人と自分が違うという前提でアドバイスを聞くことができます。そうすると、「教えてもらった勉強法を参考にできる」「合っていないことがわかると、すぐに変更できる」「勉強法の中身を聞いて、合ってそうかどうか推測できる」ってなります。

 自分に合った勉強法が見つかると、効率が上がって余裕ができます。そうすると「自分の状態」を確認する余裕ができ、「やり方」を調整でき、更に効率が上がり、・・・と好循環に入ることができます。ヒントになるのは自分が好きなこと・得意なことで、自分がどういうやり方をしているか。今の勉強法で成果が出ていないと感じていたら、VAK・MBTI・学習の4段階のそれぞれの視点で今の自分に合っているかどうかを確認してみてください。

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コメント

  1. ひろ より:

    mbtiの方はこじつけに思えました。
    ごめんなさい。
    もし出典とかあれば教えてください。

    • 阿部洋太郎 より:

      コメントありがとうございます。
      mbtiは認定ユーザーが開催したセミナーを受講しました。
      他の人との比較があると違いが分かりやすいです。
      (リンクはコチラです https://www.mbti.or.jp/what/

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