ビジネスで大事なのは目的(利益を最大化すること)

日記

2017.1.27~28 業績アップ特化合宿研修1@ホテルコスモスクエア交流センター

 「複利」という言葉が好きな阿部洋太郎です。こんばんわー。さて、先月27日「業績アップ特化合宿研修」が始まりました。2回の合宿と6ヶ月のフォローで「結果を出す」というコンセプトのセミナーです。先月27日28日が1回目の合宿で、経営について学ぶために「マネジメントゲーム」を体験しました。

マネジメントゲーム研修とは

 マネジメントゲーム研修は、受講者が「製造業の社長」になって「製造装置購入→社員雇用→原料仕入れ→製造→販売→投資(設備、広告、研究開発、教育)→・・・」という事業を5期継続し、決算書を作って業績を振り返り、お金の仕組みを体験しながら学ぶことができる、というゲーム形式の研修です。1976年にソニーで開発され、ソフトバンクや楽天では管理職の昇格条件に「マネジメントゲーム100期以上」のような指定があるそうです。

で、このゲームですが、
・「売上拡大」を目指してがむしゃらに頑張ると、資金繰りが悪化し「ブラック企業化」する。
・逆に「高付加価値」を目指してどんどん投資していくと、手持ち資金がなくなり事業が回らなくなる。
・じっくり考えながら慎重に行動すると時間がなくなる。
というように、現実の経営を模擬体験できます。

 「じゃあ、どうしたらいいか?」ですが、「目的が大事」ということをまずは教わりました。

企業の目的は利益を最大化すること

 売上や経費削減は「手段」であり目的ではない、ということを忘れると「頑張ってるのにお金が回らない」ということになります。大事なのはお金の動き方を知ること。

 単価 P、販売個数 Q、原価 V、固定費 Fの4つがきまると、売上(P×Q)、変動費(V×Q)、粗利(M×Q)、利益(M×Q ? F)も決まる。この仕組みを知っていないと”利益を増やす”経営はできません。

 例えば、よくある「売上目標」。

実は同じ売上10%ダウンでも、原因が単価Pか個数Qかで利益Gは全然違う結果になります

上の図のような一般的な製造業のモデルで
販売個数Qが10%ダウン(10 → 9)すると、利益は20 → 10ですが、
実は、単価Pが10%ダウン(30→27)すると、利益は20 → ▲10で赤字になります。

 で、「値下げして販売個数を伸ばして売り上げ目標を達成した」場合、「実は利益がなくなっていた」となる可能性があります。例えば、10%値下げ(P 30→27)して、20%多く買ってもらう(Q 10→12)と、元の売上はP×Q = 30×10 = 300に対し、P’×Q’ = 27×12 = 324 で8%の売上アップになるが、利益は20 → 4 で80%ダウンします。

お金の動き方

 製造業モデルで利益が0になる条件は、
単価P:7%ダウン
個数Q:20%ダウン
原価V:10%アップ
固定費F:25%アップ
つまり、利益に対する影響の大きさは単価P → 原価V → 個数Q → 固定費Fの順です。

 「利益を最大化する」ためには、当然影響の大きい因子から手を付けたほうが効率は良いです。まず、単価を上げる方法を考える(付加価値をつける、市場を変える、・・・)。次に原価低減。その次が売上拡大。最後に固定費の削減。

 逆に、最初に経費や人件費などの固定費を削減して売上が減少し、それをカバーするために値下げして販促すると、利益が減ってキャッシュが回らなくなり、更に固定費を削らないといけなくなる。このサイクルを繰り返していると「必死に働いてるのに利益がでないブラック企業」が誕生します。

そうならないために必要なことは、上記のような「お金の動き方・経営の仕組み」を知ること

 勝つためには「戦略(準備)」が重要です。

1. 方向性:高付加価値で売るのか、薄利多売を目指すのか、最初に決めておく。全方位を目指すと時間も資金も足りなくなる。
2. バッファ:手持ち資金と在庫を確保して「機会損失」を減らす。どのくらい必要か、不足したらどうするかを事前に決めておく。
3. 行動基準:手持ち資金がいくら以下なら投げ売りするか、値下げはどこまでOKか、戦略が外れた場合はどのタイミングで修正するか、・・・。「○○になったら△△する」をあらかじめ決めておく。

 感情に振り回されず、予想外の事態が起きることもあらかじめ折り込んでおき、「戦略」に基づいて事業を進めると「ゲームに勝てる」可能性が高くなる。で、「現実=数字(P、Q、V、K、M、F、G)」に基づいて「戦略」を決める。数字で計算できなければ机上の空論です。

 私の経営したスッポン工業は、黒字は3期だけで5期終了時に自己資本を少し減らしてしまいました。

やってみて感じたこと

 必死に経営しようとしても、お金の知識がなければ「ブラック企業」になる、ということを実感しました。世の中のブラック企業の社長さんも、悪い人ではなく余裕がなくて必死なんだろうなーと思います。

 自分自身の特徴を振り返ると、
・バランス感覚はある反面「戦略的に1か所に重心をかける」のが苦手。
・「完璧主義」100点満点を無意識に目指していて、1点2点でも感情が揺れてしまう。

70点ならOKくらいの「余裕」がいるなと感じました。

次回以降も楽しみです。

「望んでいること」「現状」「やり方」の3つが明確になると、不安は小さくなる。
 そして、「質問に答える」だけで「望んでいること」「現状」「やり方」の3つは明確にできます。
日記
スポンサーリンク
シェアする
阿部洋太郎をフォローする
くすぶっている人に自信を提供する。

コメント