高嶋哲夫著 「乱神」

高嶋哲夫 乱神 感想

 高嶋哲夫著「乱神」を読み終えました。図書館でぱっと目について借りた本でしたが、面白かったです。時代小説で舞台は「元寇」。元寇をテーマにした本、読んだことありますか?

なぜ日本はモンゴル帝国の侵攻を防げたのか?

 元寇は、鎌倉時代の中期にモンゴル帝国が二度に渡り日本に侵攻してきた際の防衛戦争です。特に2回目1281年の弘安の役では15万人と当時の世界史上最大規模の艦隊による侵攻でした。時代小説は好きで結構読んでいるのですが、元寇の話は初めて読みました。「精霊の守り人」シリーズを読んだ後なので、イメージがリンクしました。

 「乱神」では、船が難破してたまたま日本に流れ着いたイギリス人の騎士エドワードを主人公としてストーリーが進行します。「なぜ日本はモンゴル帝国の侵攻を防げたのか?」として、この小説ではモンゴル帝国の情報と集団戦の戦い方をエドワードから入手した、という設定になっています。

 騎士のエドワード、武人のアラン、アラビア商人ザフィルという主人公達も良いですが、私が一番魅かれたのが日本のトップ(執権)の北条時宗でした。18歳で日本のトップ(執権)になり、弘安の役の時で30歳。「ヨーロッパに行きたい」という無邪気な面もある一方、政治的な決断も示す姿が印象的でした。 

 一度目の侵攻で大きな被害を受けたものの防衛に成功した日本ですが、二度目の侵攻は大きな危機になることが予測されていました。モンゴル帝国の戦力は一度目が3万人に対して二度目は10万人を超えることが確実。それに対して日本側では「一度目に防衛できた」という成功がかえって足かせになり対応策が拙くなる、というジレンマがありました。一度目の侵攻が終わった時のそんな状況でエドワード達は日本に流れ着きます。時宗はエドワード達から聞き出した情報を元に防衛戦略を作成し、日本の良さに魅かれたエドワード達も防衛戦争への参加を決めます。そして二度目の侵略戦争が始まり、15万人のモンゴル帝国軍が押し寄せてくる・・・。

 元寇については資料があまり残っておらず、不明な点が多いそうです。この小説ではラストで上手くまとめていて「あーなるほど」とすんなりと受け入れられました。お時間のある方は是非読んでみてください(^_^)/

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