谷本道哉著 「スポーツがうまくなる!! 身体の使い方、鍛え方」

スポーツがうまくなる 身体の使い方、鍛え方 谷本道哉 石井直方 集中力 京都大学空手道部

 先日、谷本道哉著・石井直方監修「スポーツがうまくなる!! 身体の使い方、鍛え方」を読みました。筋トレの本、読んだことありますか?

「これさえやっておけばよい」という万能の方法はない

 というのがこの本の中身です。例えば、最近「体幹トレーニング」がブームになってますが、「体幹トレーニングの効果は一部の要素に限られる。それぞれの要素を向上させるトレーニングをそれぞれやることが近道」と書かれています。

 高いパフォーマンスを発揮するのに必要なのは「フィジカル」「スキル」「休息」そして大前提となる「目的意識」の4つです。

【フィジカル】
筋肉:車で例えるとエンジン。太くなると出力が大きくなる。ウェイトトレーニングで効率的に鍛えられる。
持久力:心肺機能と代謝(筋持久力・回復力)。ランニングが有効。
柔軟性:可動域を広げることで競技能力は向上する。ストレッチで向上する。

【スキル】
バネ:じん帯の弾性エネルギーと伸張反射に由来するSSC(Strength-Shortening Cycle)を使いこなせると「バネのある動き」が出来るようになる。プライオメトリックトレーニングが有効。
脱力:競技によっては「力の抜き方」も重要になる。
連動性:「足→体の回転→手」のように連動させることで出力を増やす。

【休息】
オーバートレーニングになると怪我や目的意識の欠落につながり、成果が出にくくなる。

【目的意識】
トレーニングをする目的がわかっていないと効率は落ちる。

 で、体には可逆性(元に戻ろうとする性質)があるために、「貯金する」ことが出来ません。例えばシーズンオフにフィジカルトレーニングだけ、シーズン中にスキルトレーニングだけをすると、やっていない要素はどんどん落ちていくため効率的ではありません。重点を置くポイントを変えることは可能ですが、各要素をそれぞれ並行してやっていく方が効率は高くなります。

勉強やビジネスでも考え方は使える

 さて、「万能の方法ではなく、各要素をそれぞれやっていく」という考え方は勉強やビジネスでも生かせそうです。

勉強なら
【フィジカル】単語力、基礎学力、集中力、体調管理、・・・
【スキル】問題の解き方、勉強法のノウハウ、試験傾向、・・・

ビジネスなら
【フィジカル】筋力=セールス力、持久力=キャッシュフロー、柔軟性=フィードバック力
【スキル】ノウハウ、コンテンツ、新規開発、・・・

【休息】【目的意識】も両方とも必要になります。

 勉強でもビジネスでも、どれか1個に集中するのではなく、それぞれの要素を並列で進める方が効率は良いと思いました。

お時間とご興味のある方は読んでみてください!

「望んでいること」「現状」「やり方」の3つが明確になると、不安は小さくなる。
 そして、「質問に答える」だけで「望んでいること」「現状」「やり方」の3つは明確にできます。
京都大学空手道部
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