国語(現代文)は何の試験でしょう?

本 国語 集中力 講座 トレーナー 阿部洋太郎 勉強法 勉強

 国語力がない阿部洋太郎です、こんばんわー。さて、私は学生の時国語が苦手だったんですが、30歳過ぎて「あること」に気づいてからは「できそう」な気になりました。

「国語って、どう解いたらいいか全然わからない」「試験勉強しようがない」

 私はずっと国語が苦手でした。何を勉強していいか分からないし、試験前は漢字くらいしか勉強することがなかったです。でも30歳過ぎて、ようやく“何を勉強したら良かったか”に気付きました。「国語の試験がまだある」という方の役に立つかもしれませんので、今日は自分が気付いたことを書いていきます。

 ところで皆さんは宿題で「読書感想文」を書いたことがありますか?

 私も毎年書いてたはずですが、覚えているのは高三のときの“カフカ著「変身」”だけです。この本を選んだ理由は「ある朝、目が覚めたら芋虫になっていた」という一文。候補リストの中で一番おもしろそうと思って選びました。

カフカ著「変身」を読んだ時の私の感想

 自分の中では、『芋虫が大冒険しながら成長していき、サナギになって、ある日サナギがパカッと開いて、さあどうなる!』という話をイメージしていました。が、予想に反して小説は淡々と進んで行きます。

 芋虫は家から一歩も出ずに母親が作るご飯を食べて成長していく。ひたすら食べて寝るだけ。言いようのない不安を抱えながら頑張って読み進めました。残りページも少なくなって、いい加減飽きてきたとき、ついに芋虫は動かなくなります。

 「さあ、どうなる!」

 期待を胸に読んでいくと、『次の日の朝、虫は死んでました。おわり。』・・・「で、オチは?」自分の感想は6文字でした。

 これだけだと多分記憶には残らなかったんですが、後日『読書作文コンクールの金賞作』を読んだことで深く記憶に刻み込まれました。

金賞作の著者が選んでいたのもカフカの「変身」

 『一般的には、この作品は○○と解釈されているが、自分なりに読み解いてみたいと思う。・・・この作品はカフカの思考実験で、・・・しかし、なんと孤独な実験をしたのだろう!』みたいな感じでした。自分の感想文とは全く別物でした。世の中には“才能”ってのがあるんや、とこのとき思いました。さて、これで終わると挫折体験ですが、まだ続きがあります。

きっかけになったのは30歳過ぎて読んだ、鈴木信一著「800字を書く力」

 この本で書かれていたことは『“書く”=“考える”』です。

「ある朝、目が覚めたら虫になっていた」 この文章だけでは、足りない情報が沢山あります。「ある朝って、何年何月何日?」「何時何分何秒?」「誰が虫になったん?」「何で虫になったん?」「何のために?」「どこで?」・・・この“足りない情報”はどんどん書き足されていきます。「周りを見渡すと、見慣れたソファが見えた」「だから自分の家のリビングにいると分かった」・・・

 1つ文章を書くことで、欠落している情報があることに気付く。不足する情報を足していって“自分がどう考えているか”を明確にしていく。論理的な矛盾がないか確認していく・・・。だから『“書く”=“考える”』です。

 そして、『読む』は『書く』の反対です。

 「ある朝、目が覚めたら虫になっていた」この文章だけでは、足りない情報が沢山あります。「ある朝って、何年何月何日?」「何時何分何秒?」「誰が虫になったん?」「何で虫になったん?」「何のために?」「どこで?」・・・

 その一文に対して、『著者』も「足らない」と感じて次の一文を書き足します。「周りを見渡すと、見慣れたソファが見えた」「だから自分の家のリビングにいると分かった」・・・。情報の繋がり方を通して『著者』がどのように感じたのか?を読み解いていきます。やり方は「文章」同士がどうつながっているかを論理的に判断していくこと。『ある一文で“不足している情報”が、どこに書かれているか見つけていく』これは訓練していけば“誰でも上達していく技術”です。そして、この技術のレベルを試されるのが“国語(現代文)”の試験です。

 『読書作文コンクールの金賞作』の著者がやっていたのがこれだと気付きました。「文章」のつながりから『カフカが何を考えて書いていたのか』を読み解いていく。そして読み解いた内容を今度は自分が書く。「これが読書感想文か!?」とようやく気付きました。

私は学生の時に致命的な誤りを犯していました。

 それは「書かれていることに対して“自分”がどう考えるか?」を答えようとしていたことです。英語の試験を数学で解こうとするようなもので、全然“的外れ”なことをしてました。タネが分かってから振り返ると、国語の授業で何か矢印書いてたのとかの意味がぼんやりと分かります。「国語(現代文)」は著者の考えを読み解く”技術”を身につけるのが目的。目的が分かっていれば、手段はきっと見つかります!

鈴木信一著「800字を書く力」はコチラ

 「これってどうやって勉強するん?」「ココが分からない」などご質問があれば、コメント欄かコンタクトフォームにご記入ください(^_^)/

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